ー小沢氏に検察審査会が「起訴相当」の議決を出したね。
ーJR西の事故もそうだし、最近検察審査会がにわかに脚光を
浴びてるわね。
ー今回は審査員11人全員一致の議決だからね、重い議決だよ。
ー「市民目線からは許し難い」って、ずいぶん突っ込んだこと
言ってるね。
ーそれで思い出したけど、昔「十二人の怒れる男」って
アメリカ映画があって、陪審員誰も有罪だと思っているのに
たったひとりの陪審員が無罪を主張し、手に汗握る議論が
繰り広げられた末、結局無罪って結論になるんだけどね。
ーずいぶん話が飛んじゃったわね。
ーいや、今回たまたまこの審査会のメンバーに選ばれてしまった
人がどう感じ、審査会の中でどんな議論が繰り広げられたか
あれこれ考えてしまったんだ。
ーフツーの人は審査員に選任されただけでげんなりするんじゃない。
しかもこんなやっかいな案件担当になっちゃったら
身の不幸を嘆くでしょうね。
ーそりゃ小沢さんの事件を許し難いと思う人もいたろうけど
どうでもいいと思う人もいたろうし、事件とは関係ないと
考える人もいたと思うんだよね。
ー確かに11人もいればそうでしょうね。
ー最初は自分の仕事に乗り気じゃなかったかもしれないけど
自分たちでいろいろ調べるこれは大変だってことに
なったんじゃないかな。それこそ映画のように白熱の
議論が繰り広げられ、結果として全員一致の議決になった
んだと思う。どんな議論が繰り広げられたか、これも
映画にしてほしいくらいだね。
ー民主党議員の中には、この議決はマスコミ論調にミスリード
されたものって言い募ってる人もいるみたいね。
ー11人全員一致というのは、みんなよほどいい加減だったか
よほど真剣に渡り合ったか、どちらかしかありえないよ。
ことの重大性を考えれば、たまたま審査員に選ばれた人たちは
結果として自分の全人格をかけてことに当たったと思う。
この審査員の人たちの真剣さ、覚悟のかけらでもそんなことを
言っている民主党議員にあれば、まだ救われるんだけどね。