2011年2月27日日曜日

命をつなぐ音

ークライストチャーチの地震で消息不明の人たち、一人でも多く
 助かってほしいわね。
ー生き埋めになったとき、どうして自分の居場所を知らせるか
 ぼくらも常日頃から考えておくべきかもね。
 笛をいつも持ち歩いているという人もいるよ。
ー自分でじゃないけど、がれきの中からケータイの呼び出し音が
 かすかに聞こえ、その音を手がかりに救い出された人もいたわよ。
ーケータイの呼び出し音って、普通のときはほとんどノイズだけど
 この場合、かけた相手のあらゆる思いが込められた音だよね。
 安否のわからない不安、ひょっとしたらっていう絶望感、いや
 今に明るい声が返ってくるに違いないっていう希望、そして
 鳴り続けていることが何かのシグナルになるかもしれないという
 祈るような気持ち、そんなはりさけそうな気持ちが全部
 そこに込められている、切迫した悲しい響きの音だよ。
ー悲しいかもしれないけど、それは人と人をつなぐこの世の
 根源的な音なんじゃない。これこそ音楽の一番初めの本質的な
 音だって気がするよ。
 

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