2008年10月31日金曜日
秋のバラ
ー秋のバラは春と違って、花が小ぶりなんだよ。
株は大きくなってるから、ひょろっと伸びてハラハラ咲いてる
感じでちょっとはかなげかな。でも花の色は濃いんだ。
ーへぇ、同じ株でも春とは違うんだ。
ー全然違うよ。春は見た目も香りもゴージャスで、あらゆる虫たちを
誘い込んで、何が何でも子孫を作ってやる!みたいなエネルギーが
あるけど、秋はひっそり咲いてる感じだね。
ー秋は子孫残すために咲くわけじゃないの?
ー違うと思う。秋は虫たちもいないし、冬のことを考えると
体力温存のため花は咲かさないほうがいいんだよね。
ーじゃ、なんで咲くんだ?
ー私は自分の存在確認のため咲くんだと思う。
一度自分のためだけに咲いて、ああ、私にも咲けたんだって
その記憶があるから、厳しい冬を乗り切れるんじゃないかなぁ。
ーハハハ、バラに存在確認なんてあるかよ。
秋にはみんな哲学者になっちゃうね。
2008年10月30日木曜日
2008年10月29日水曜日
居眠り
2008年10月28日火曜日
街角書道
昨27日は「文字・活字文化の日」でもあるそうです。
それで思い出すのは、昨年初めて行った北京で目にした街角書道。
街角で、ほうきのようなものを持ったおじさんが何やら歩道を
こすりつけています。
不審に思って近寄ると、持っているのは腰くらいまで長さのある
大きな筆、側に水を入れたバケツがあり、歩道のマス目を利用して
書を書いているのです。
書かれたものを見るとこれが上手い!実に見事です。
路面書道を撮ったブログがあったので見てみてください。
水が墨代わりなので、書かれた字はしばらくすると蒸発しますが
おじさんはその上にまた別の字を書いていきます。
本人は楽しそうだし、こちらも見ていて大変気持ちがいい。
その後わかったのですが、あちこちの街角や公園で
結構たくさんの人が同じようなパフォーマンスをしています。
大体がおじさんですが、まわりに人だかりができ、あれやこれや
批評し合ってにぎやかです。
いかにも「書の国」の文化の奥深さを感じさせます。
もう一つの「書の国」日本でも、街角書道、はやらないかな?
日中街角書道コンクールとかあれば面白そうだけど。
ちなみに今まで「書道」と書いてきましたが、中国では「書法」です。
「道」と「法」、ここにも日中の文化の違いが端的に現れている
ように思いますが、いかがでしょう。
2008年10月27日月曜日
アフガニスタンの農村から
今日から読書週間です。「週間」といいながら実は文化の日を中心に
前後一週間づつ、あわせて二週間が「読書週間」なのだそうです。
今度調べて初めて知りました。お恥ずかしい。
という訳で今日は小さな本のことを書きます。
本の題名は「アフガニスタンの農村から」
大野盛雄著、岩波新書(青版)、1971年発行、
残念ながら現在Amazonに在庫はないようです。
今から30年ちょっと前、大学の文化人類学の課題で読んだもので
著者がアフガニスタンで行ったフィールドワークの記録です。
その後頭の中には、厳しい自然環境の中でたくましく生きる農民の
個性的なイメージだけが残り、中身はすっかり忘れていたのですが
この夏の痛ましい出来事をきっかけに再度読んでみました。
改めて感じたのは、当時(ソ連侵攻前)のアフガニスタンでは
国家というよりむしろ部族共同社会の中で、農民達は貧しくとも
古来からの秩序環境に守られて、自分のポジションをしっかり守り
明日への不安を感ずることなく生活できていたということです。
面白い条があって、日本から入った調査隊を見て、村人たちが
口々に村長に確認したことが3つあったといいます。
1.あの者たちは書物(=聖典)を持った人間なのか。
2.酒は飲むか。
3.羊をたくさん連れた民か。
この質問は彼らが重視する価値をストレートに反映しています。
聖典を忠実に守るような人間でないと信用できない。酒を飲んで
堕落した生活を送っているような人間ではだめだ。羊(=経済力)を
しっかり持っていることも大事だ。
このような価値観を持った人たちの生活がどのようなものであったか
容易に想像できます。そしてこのような価値観で結ばれた人たちが
共同で営む社会だったから、厳しい自然環境の中で生活が成り立って
きたともいえます。
その後ソ連が侵攻し、長い内戦があり、アメリカの標的にされ
この本の中に生きていた農民達にどんな未来が待ち受けていたのかと
考えると胸が痛みます。
どんな争い、紛争、戦争でも、それに巻き込まれた社会の秩序は
破壊され、人間は裸になって動物にされてしまう、
平和な社会の生き生きした人間群像のレポートであるだけに
今読むとそのことを強く感じさせる本となっていました。
2008年10月26日日曜日
ハロウィン・パーティ
2008年10月25日土曜日
シャッフル
ー最近、iPodの曲をシャッフルさせて聴いてんだけど、これが
結構いけるんだよ。
昔入れるだけ入れて忘れてた曲がひょっと出てきたりすると
当時の思い出にふけったり、新しくはまったりして、面白いぜ。
ーiPodの曲だったらいいけど、借入証書をシャッフルされちゃ
たまんないよ。
ー借入証書をシャッフルって?
ーサブプライムだよ。あれって結局住宅ローン債権を細かく分けて
しかもその他の債権も一緒くたにして証券化しちゃったんだろ。
それで最先端の金融工学を駆使した商品だとか、
究極のリスク分散だとかもてはやしてたわけだ。
実は究極のリスク拡散だったんだけどな。
まともな債権に問題債権がシャッフルされちゃって、全部が全部
問題債権に化けちゃったんだから、ひどい話だよ。
ーそれこそ連中はシャッフルした音楽を聴きながら、こんなふざけた
商品を作ったんじゃないか?
2008年10月24日金曜日
アリの生活
ーつい最近まで、日本はいざなぎ越えだ、戦後最長の景気拡大だって
浮かれてたよな。
オレ達にはそんな実感、全然なかったけどさ。
ー経済を数字で見るとそうだったんだろ。
ただバブルのトラウマで、どの企業も自己資本増強に血道を上げて
来たからね。「厳しい国際競争に勝ち残れない。」って言うのを
殺し文句に、従業員の給料は全く上げてないんだ。
むしろ「アウトソース」なんてことばを隠れ蓑にして、賃金をどんどん
切り詰めてきたからね。
給料上がらないは、リストラされるんじゃないかって
恐怖感あるはじゃ、お金なんて使ってられないよ。
ーお年寄りや年金生活者だってひどいもんだよ。
もう何年も実質金利ゼロみたいなもんだから、預金してたって
何の足しにもならない。挙げ句、悪徳業者の投資話に乗せられて
スッピンにされてしまう。ひどすぎないか。
ーで、本来オレ達が使えるはずだったお金は、企業が直接海外投資
したり、利回りのいい海外債券投資に使ってきたわけだ。
その上、海外の投資ファンドも金利実質ゼロの円をバンバン借りて
高利回りの債券投資で大儲けだったからね。
その中にはサブプライム組み込みなんてのが一杯あったはずだよ。
ー結局オレ達が使えなかったお金は、回り回ってキリギリスの生活を
支えてたってわけだ。しかもそのツケはてきめんに食らってる。
全く報われないじゃないか。
富の再分配が政治の最大の役割って聞いたことあるけど
少なくともオレ達には政治がその役割を果たしてきたとは
思えないよな。
2008年10月23日木曜日
キリギリスの生活
ー最近まで、アメリカ人はすごい生活してたらしいよ。
ーすごいってどんな?
ー問題のサブプライムローンって住宅ローンって話だから
そんなものかと思うじゃないか。
ところが日本の住宅ローンとは全然違うんだよ。
ーそうなの?
ー住宅に抵当権をつけてそれを担保に借りるってのは同じだけど
あちらのローンは住宅以外にだって、お金を借りられるんだ。
返済が少し進んで担保に空きができるじゃないか。
すると空いた分でお金を借りられるってわけだよ。
ーつまり住宅担保のフリーローンってわけだね。
ーそれだけじゃないよ。ずうっと住宅価格が上がってたから
同じ住宅でも、それにかかる抵当権をどんどん大きくできた。
だから借り入れもどんどん増やせたってわけだ。
ーそんなんじゃ借りたって返せなくなるじゃないか。
ーそれがだよ、ここにもまたからくりがあって、最初の何年かは
元本返済不要、利息だけ払ってればいいってことらしいんだよ。
借りたほうは、住宅は上がるって頭があるから、いざとなれば
家を売ればいいし、とりあえず利息払えるかどうかだけ考えて
じゃんじゃん借りてたらしいよ。
ー絶句、絶句!あり得ない!
2008年10月22日水曜日
2008年10月21日火曜日
沈壽官さんのこと
昨日何気なく「鶴瓶の家族に乾杯」を見ていたら14代沈壽官さんが
出て来られてびっくり。普通、著名人は出ないはずなのに・・・
それはさておき相変わらず豪放磊落、元気なお姿に安心しました。
今でこそ薩摩隼人そのものの壽官さんですが、家系の祖は秀吉の
朝鮮戦役の時、薩摩に連れて来られた陶工です。
約40年前、鶴瓶さんと同様突然沈家を訪問した司馬遼太郎は
その取材をもとに「故郷忘じがたく候」という小品を著しますが
その中に印象的な場面があります。
14代がまだこの名を継ぐ前、伝統に縛られるより自分の個性を
出した陶芸作品を作りたいと考え、父である13代に願い出ますが
父は頑として許しません。
14代は「それではいったい」「自分というものは何のために生きて
いるのでしょう。」「教えてたもし。」と懇願したそうです。
すると13代はただひとこと、「息子を、ちゃわん屋にせえや」と
言ったそうです。
「わしの役目はそれだけしかなかったし、お前の役目も
それだけしかない、」と。
このことばは個性と伝統という点からは様々に批判できるかも
しれませんが、歴史に翻弄される人間は、世代を超えて強固な
意志を継承していくことで、逆に歴史を見返すこともできる
という強い思いが込められているような気がします。
そしてそのことば通り、14代の息子さんが今では15代当主となり
沈壽官窯はいよいよ隆盛を誇っています。
思いがけず壽官さんの人なつこいお顔を拝見し、ついつい一言
書きたくなりました。
ネット上で検索し14代壽官さんのいいお顔がご覧になれるサイトと
当代沈壽官氏HPにリンクしておきます。
2008年10月20日月曜日
スケッチツアー
ー蔡さん、スケッチツアーで今日パリに向けて出発したよ。
ーへぇ、個展が終わったばかりなのに忙しいね。
でもそのスケッチツアーって何なの?
ートラベルプランって会社の旅行企画なんだよ。
絵描くのが好きな人が集まって、蔡さんを先生役にして
旅先であちこちスケッチして回るわけ。
ー面白そうね。でも半分は観光でしょ?
ーいや、ぼくも一度参加したことがあるけど、結構ハードだよ。
ロケハンして、狙いを定めてスケッチして、夜は先生の鋭い
講評が待ってるから、おちおちしてられない。
ーそうなんだ。でも好きな人同士、同じ目的を持って旅するのは
楽しそうじゃない。
パリもいい季節でしょうし、いい絵が出来るといいね。
2008年10月19日日曜日
2008年10月18日土曜日
ナイター国会
ーナイターで国会、やってくれないかね。
ーどうして?
ーたまに平日休みのときなんか、国会見ることあるけど
これが結構面白いんだよ。
ーそうなの? 国会なんて見たことないよ。
ーTVのニュースになっちゃうとほんの数十秒だけど
ライブで見るとどの議員がどれだけ本気でやってるか
よくわかるし、結構みんな真剣に議論してるよ。
ー国会なんて、半分儀式かと思ってたけどね。
ーイヤイヤ、オレ達実際働いている人間こそ
見るべきもんだと思うね。
自分達のオカネが何に使われてるのか、
どのように使われればいいのか
考えるいいきっかけになるよ。
ーなるほど、だからナイター国会ってわけね。
国民に目を向けているって言うのなら
考えてほしいね。
2008年10月17日金曜日
2008年10月16日木曜日
2008年10月15日水曜日
アンクル・サム
ー今度の金融危機だって、悪いことばかりとは言い切れないよ。
ーそんなことないだろう。ひどいもんさ。
ー911以来、アメリカは自分の国大事になりすぎて
自分の考えや行動を世界の中で押し通そうとしてきたし
違う意見や考えの国には、あまり聞く耳持たなかったね。
ーそれはそうかもしれない。
ーでも今回の危機は、ある意味アメリカがしたいようにしてきた
結果だし、それが世界にとんでもない影響をもたらすことも
わかった。
それに危機への対応だって、結局アメリカだけじゃ何にも
出来なくて、有効な手を打つためには世界各国が協調するしか
ないこともはっきりした。
ー確かにね。
ーでもこれはアメリカだけの問題じゃないよ。
今世界を覆う様々の問題は、結局、全世界が協調するしか
解決の方法がないことを、みんなが気づくきっかけに
なればいいね。
2008年10月13日月曜日
2008年10月12日日曜日
2008年10月11日土曜日
2008年10月10日金曜日
2008年10月9日木曜日
2008年10月8日水曜日
蔡國華展 いよいよ開幕
本日、蔡國華さんの個展開幕です!
昨夜、会場準備にまだまだ忙しい金井画廊にお邪魔し
会場の一部を特別に撮影させていただきました。
中でも、1階会場に展示されている、これから生まれでる
いのちと、その両脇のおじいさん、おばあちゃん(かわいい!)
の絵は、いろんなことを考え、そしてとてもやさしい気持ち
にしてくれるいい絵だなぁ、と思いました。
その部分を含む動画をご覧ください。
この動画には出てきませんが3階金井画廊でもいろいろ絵が
盛りだくさんです。
蔡さんの絵は、実際その場に立って直接絵と向き合うと
心があれこれ動き出すの感じる絵です。
是非会場で直接絵と対話なさってみてください。
2008年10月7日火曜日
たんす預金
ーねぇ、よくわかんないんだけど。
ー何?
ーニューヨークで株価が1万ドル割れだって言ってるよね。
日本だって1万円割れたっていうし、それにひところ
あんなに騒いでいた原油価格だって今や90ドル切ってるよ。
ーどこもすさまじいね。
ー売られるってことは、手持ちのお金が増えるってことだよね。
そのお金はどこ行ってるのよ。
持っているだけじゃ何の儲けにもなんないし、
意味ないじゃない。
ーいや、今は出したお金が返ってこないんじゃないかって
みんなパニックなんだよ。
出したお金が戻らなかったり紙くずになっちゃ
それこそ意味ないからね。
みんなしまい込んでるんだよ。
ーつまりたんす預金してるってこと?
この場合、ずいぶん大きな「たんす」だね。
実際はどうしてるの?
ーさすがに国がつぶれることはないだろうって
国債買ったり、金融機関は中央銀行に預金したりしてる。
ーそういうことか。
2008年10月6日月曜日
2008年10月5日日曜日
蔡さんのアトリエ訪問
2008年10月4日土曜日
2008年10月3日金曜日
ねんきん特別便
ーオレんとこにも、ねんきん特別便っていうの、送ってきたけど、
あれって肝心のいくらもらえるかっていうのが
どこにも書いてないじゃないか。
ーあれはコンピュータ上の加入記録が自分の認識と一致しているか
確認しろ、っていうだけだから年金額なんて関係ないっていう
考えなんだよ。
ーそれに今問題になっている標準報酬月額っていうんだっけ、
それも書いてないぜ。不親切だよ。
ーねんきん特別便始めた時は、標準報酬月額の問題は浮上して
なかったからね。
社会保険庁のHPに行って「年金個人情報提供サービス」ってのに
申し込めば、見えるようになるよ。
IDの取得がオンラインじゃないから、ちょっと面倒だけど。
ー連中のやることは全く信用できないからな。
面倒とか言ってられないか。
2008年10月2日木曜日
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