2011年10月16日日曜日

105歳の肖像@画空間


上の絵は私の祖母、はぎの婆の肖像です。
10月17日に105歳の誕生日を迎えます。それを記念して蔡さんが
描いてくれました。明治39年、1906年生まれ。
日露戦争の直後です。くらくらするほど昔です。
普段、わがままで憎たらしいことしか言いませんが、蔡さんマジックに
かかるとあら不思議、年輪を重ねた味わい深い表情に見えます。
本人は「これオバケやがな。お子たちが怖がらはるしやめてんか。」
って言ってましたが…

現在アートスペース「画(え〜)空間」オープン記念として
「蔡國華作品展」を開催中ですが、そこにこの絵は展示されています。
他に街を行き交う様々の人の姿を描いた「旅人・何処へ」への
連作も見ることができます。
会期が21日までと後わずかですが、機会があれば是非ご覧ください。
会場の様子は下の動画でどうぞ。



2011年10月11日火曜日

蔡國華展@金井画廊


東京・京橋、金井画廊にて「蔡國華展」が開催されます!
 * 10月12日(水)〜 22日(土)
   11:00 〜 19:00 (最終日17:00まで、会期中無休)
場所等は金井画廊HPにてご確認ください。
展示スペースは同じビルの1階と3階にあります。
両方ともお見逃しなきよう!

以下、金井画廊主人、金井充氏のことばです。
<彼を支えてきたのは、絵を描き続けたいという熱情と、「孤独」を
 楽しむ精神であっただろう。「孤独」という言葉はネガティヴに
 捉えがちだが、ドイツの哲学者が「孤独は知恵の最善の乳母である」
 と唱えたように、芸術家にとっては創造性、想像力などを生み出す
 力となる。「いのち」を見つめ、それに輝きを吹き込む蔡國華の
 筆力も、濃密な「孤独」の時間によるものだと私は思う。>

あらゆる生命は自分一人で死んで行くという大仕事を背負って
生きています。蔡さんの絵にはそういう「生命」全体に対する
連帯感と同志愛が満ちています。
是非ご覧ください。

2011年10月10日月曜日

翼を得た時間


ーモーツァルトがウィーンに出てから亡くなるまで、たった
 10年だけど、この10年の間に綺羅星のような名曲を次々
 生み出してるね。6大シンフォニー、4大オペラ、
 数々のピアノソナタや弦楽四重奏曲…
ー私は何てたってピアノ協奏曲がダントツだと思う。
 第14番以降のピアノ協奏曲には駄作がひとつもないわよ。
 めくるめく音の万華鏡、感情のるつぼ、どの曲も息をつめて
 聴き入ってしまう。そして最後に来るのがあの27番だものね。
 すべてを諦めたような、悟ったような、澄み切った秋の空を
 漂っている、そんな曲。
 あの若さで、あのすごい才能で、もっともっと多くの曲を
 作って欲しかったって思いもあるけど、この曲を聴くと
 もうこれに続く曲はないよねとも思う…
ーJOBSも似てるかもしれない。
 AppleのCEOに復帰して14年。たったそれだけの年月に彼は
 iPodを出し、iPhoneを出し、iPadを出し、iTunesを始め
 今度iCloudを始めた。
ーそうね、今となっては当たり前で何とも思わないけど
 iPod以前はWalkman持ち歩いたってアルバム1枚、カセット
 1本だもんね。それが今じゃ数千曲だよ。
 重い辞書持ち歩く必要もなくなったし。
ー必要なものを持ち歩くっていうのから、取り出すってことに
 ライフスタイルを変えてしまったんだよ。
 この十数年で。すごいことだよね。もう今日は何を
 入れていって、何を置いておこうって悩むこともなくなった。
 欲しいものは欲しいときに取り出せばいいんだから。
 JOBSにはもっともっと生きて、目を見張る製品を次々出して
 欲しかったけど、なすべきことはなして亡くなったって
 気もする。
 JOBSに言われている気がするよ。さあ道具は全部揃えたから
 次は君の番だ。これを使って自分の人生をより価値あるものに
 変えていくんだ、ってね。

2011年10月2日日曜日

蔡國華展@自由が丘


10月12日(水)より、自由が丘のもみの木画廊で蔡國華展が
開催されます。
お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。