2009年2月27日金曜日
ミツバチの失踪
—養蜂業者の飼ってるミツバチが激減して、果樹類の交配に
支障を来しそうって記事が出てたけど、本当なのかしら。
—ミツバチが突然大量にいなくなってしまうって話だろ。
アメリカでは数年前から問題になっていて『ハチはなぜ大量死
したのか』って本も書かれてるんだ。
この本の書評を養老孟司さんが書いてるけど、この書評読むだけで
十分怖いよ。
—本当ね、記事はちょっとしたエピソードってノリだけど、書評読むと
人類の運命ともリンクしてるって感じるわね。
—一生かけて虫を見続けてきた人のことばだから重みがあるよ。
確かに最近、カミキリムシなんか見ないもんね。
そういえば虫じゃないけど、あれだけどこにでもいたスズメも
テンとお目にかからなくなったと思わないか。
—虫とスズメじゃ事情は違うだろうけど、ありふれた生き物たちの
間にヒタヒタと異変が迫っているのは間違いないみたいね。
2009年2月26日木曜日
甦れ!青いさくら
—新大阪と鹿児島を直通で結ぶ新幹線の愛称が「さくら」に
決まったんですって。
2011年春から運転開始するそうよ。ちょっと楽しみだね。
—東京と九州を結んでいた伝統のブルートレインの名称復活だね。
それはよかったけど、3月のJR時刻改正で東京、関西と九州を
結んでいた寝台列車がついに全廃されちゃうんだよ。
ブルートレインって聞くだけで夢をかき立てられた時代も
あったのに残念だな。
—仕方ないじゃない、飛行機か、新幹線かって時間で勝負
してるんだから、寝台列車乗る人はどんどん少なくなるよ。
—移動手段として鉄道を考えればその通りだけど、これからは贅沢に
時間を使う手段としての鉄道というのも考えていいんじゃないかな。
—また訳の分からないことを言う。
—客船クルーズの鉄道版を作るんだよ。快適な車両を作って、日中は
ゆっくり車窓を楽しむ。日が暮れたら客船が港に寄るようにどこかの
街で停まって、温泉にでもつかって地元の美味しいものをいただく。
翌朝また出発してつぎの街をめざす。
そんなふうにして、例えば大阪から山陽線を西に目指す、下関まで
行ったらこんどは山陰線を東にとって返して大阪に戻る。
そんな日本クルーズを一週間くらいかけてやるんだよ。
車窓から日本の美しい風景も楽しめるし、温泉入って旨いもの食って
一石三鳥じゃないか。
—なるほど、そう言われてみると面白そうな気がするね。
—お金を使うんじゃなくて、時間を使うのが本当の贅沢だって時代が
きっと来るよ。
2009年2月25日水曜日
菜種梅雨
—毎日うっとうしい日が
続くわねぇ。
菜種梅雨なのかしら。
—辞書引くと菜種梅雨は
3月下旬から4月上旬に
降り続く雨って説明
されてるんだけどね。
天気図見ると日本列島は
すっぽり低圧帯に入って
前線停滞パターンに
なっちゃてるね。
今の時期、南の高気圧がこれだけ強いのはちょっと珍しいんじゃ
ないかな。
—今年、日本各地は記録的暖冬だったってニュースで言ってたし
やっぱり温暖化の影響なのかしら。
—北米やヨーロッパは強い寒波に襲われたみたいだし
なんでもかんでも温暖化ってわけでもないんじゃないか。
—でもオーストラリアでは記録的熱波だったんでしょ。
—確かに暑さ寒さにしろ、雨の降り方にしろ、最近は極端に
振れる傾向があるね。「平年比」っていうのがあまり
意味を持たなくなってきたように思うよ。
—そうだよ、変なのがフツーになってるっていうのは
異変のシグナルだよ。
2009年2月24日火曜日
酔いどれメディア
—「ポスト麻生」を誰にするかって声がかまびすしく
なってきたけどどう思う。
—麻生さんじゃ選挙闘えないからって、予算通過後
一政局ありそうだって話だろ。
そうかもしれないけど、TVなんか待ってました!とばかり
ポスト麻生十人衆だとか、女性総理で人気挽回、とか
しきりに煽り立ててるじゃないか。
こんなトーンで報道してて恥ずかしくないのかね?
—本当だよ。国民誰しもまた総裁選なんかとんでもないと
思っているよ。バカにすんのもええ加減にせえよ!って
話じゃないか。
ちゃんとしたメディアならもっと国民の声に耳を傾けろって
諌めるのが当たり前なのに、次の総裁の品定めを喜々として
やってるんだから、メディアも酔っぱらってとち狂ってるとしか
見えないね。
—中川さんの問題会見の前、レストランでワインを開けたときも
財務省の役人と一緒に新聞記者もお相伴してたんだろ。
政治に対してこんな緊張感のないスタンスでいるから
ピントはずれのヨレヨレ記事しか書けないのじゃないのか。
2009年2月23日月曜日
神様の落とし物
—「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞を獲ったね。
—よかったわねぇ。みっともない映像が世界中に流されて
恥ずかしい思いをしたから、これで名誉挽回よ。
—滝田監督が「映画の神様が頭上からオスカーを落とし物して
くれたのか。」と言ったそうだけど、当事者もまさか
自分たちが獲れるとは思ってなかったんだね。
—でも今回の出来事のウラには、やはり神様の差配があったって
気がしない。
そもそも93年に青木新門さんが「納棺夫日記」って本を出したのが
事の発端でしょ。こんな内容の本だから、どう見たって
多くの人に読まれるわけないよね。
青木さんはそんなこと度外視して、自分のやってる仕事を
どうしても人に伝えたくて、この本を書いたんだよ。
ところがどういうわけかこの本が本木くんの目にとまり
彼はなんとかこれを映画にしたいと思った。
—納棺という仕事に対する青木さんの思いが、本木くんという
共鳴板を見いだしたんだね。
—でもね、当たり前だけど最初は小さな一枚の共鳴板で、とうてい
映画を鳴らすだけの力はない。それを彼が諦めずじっと待って、
やっと映画にできるだけの大きな共鳴板にしたんじゃない。
—一途な思いは岩をも砕くってやつだね。
—神様の差配はここからなのよ。
こうしてやっと映画が出来て公開されたのが2008年でしょ。
この年アメリカはバブルがはじけ、金に煽られる生き方を
みんな真剣に反省し始めた。こんな中で公開されたからこそ
「おくりびと」はアカデミー会員の心の中で大きく共鳴
したんだと思うの。これが去年だったり、来年だったりしたら
ノミネート作品の顔ぶれは同じでも、オスカーの行き先は
違ったんじゃないかな。
—なるほど、神様の落とし物は粋な計らいだね。
2009年2月22日日曜日
2009年2月20日金曜日
ナマズになる
—上野の博物館で「妙心寺展」を見てきたよ。
—へえ〜
—妙心寺は小学校のころ、家の近所の遊び場だったからね。
やたらだだっぴろくて人気がなかったから、自転車を
乗り回したりするのには絶好の場所だったんだ。
そんなお寺の展覧会が東京であって、人が一杯来ているのは
ちょっと不思議な気がした。
—地味そうだけど何か面白いもの、あったのかしら。
—国宝になってる「瓢鮎図」が結構面白かったね。
—写真で見たって、な〜んにも面白くないじゃない。
—それがだよ、側に寄ってジーっと見ると、ヒョウタンで
ナマズを捕まえないといけない男は、ヒョウタンを持った
まま、獣の形相で総逆毛立って硬直しちゃってるんだ。
ところがナマズの方は、そんな男が側にいるのを知ってか知らずか
いかにも自由にしなやかに、スイスイ泳いでるわけだ。
それでひとつ、今の世の公案を考えたんだけど、
「ナマズはいらない、ナマズになる」っていうの、どう?
—何なの、それ?
—ナマズを捕まえようとすればするほど、ガチガチで身動き
とれなくなってニッチもサッチもいかなくなるんだ。
じゃなくって、いっそナマズになっちゃって、余計なこと
考えずに、素の自分でいれば生きやすいんじゃないかなぁ、
ってね。
—ますます訳がわかんないね。
2009年2月19日木曜日
ガラパゴスの宝探し
—ノキアが銀座に「VERTU(ヴァーチュ)」っていう
携帯ブランドのお店をオープンしたんだって。
お店の様子は、もうまるで高級ブランド店だよ。
携帯電話っていったって最低67万円、最高は何と600万円の電話よ。
—ノキアは世界シェア4割を占める世界最大の携帯電話機メーカー
だけど、日本では普通の携帯電話販売から撤退するって
発表してるね。日本の携帯は「ガラパゴス化」っていわれるほど
特殊進化をとげてるし、キャリアごとに仕様を変えないと
いけないから、とても商売にならないんだよ。
だから富裕層向けブランドで、高付加価値ビジネスだけ
展開するって戦略に転換したんだね。
—ガラパゴスだか何だか知らないけど、わたしがそんなケータイ
持ってたら、トイレに落としたらどうしようとか、どこかに
忘れたらどうしようとか、心配ばっかりで持って出られないわ。
一体そんなケータイ持ち歩く人いるのかしら?
—何しろ日本には個人金融資産1500兆円っていう宝の山があるからね。
どこにあるのか知らないけど、持ってる人はとてつもなく
持ってるんだよ。
まずはそういう人たちにバンバンお金を使ってもらわないとね。
2009年2月18日水曜日
2009年2月17日火曜日
東京漂流
—今日のドタバタがあまりに
めまぐるしかったから、もう
遠い昔のことに思えるけど
10〜12月期GDPが年率換算
マイナス12.7%って発表された
のは昨日だったね。
—この数字自体衝撃だけど、
アメリカ、EUに比べても
日本のマイナス幅が突出して
大きいというのも衝撃じゃないか。
—このグラフ見ればはっきりする
けど、日本は輸出の落ち込みが直撃して、こんなひどい数字に
なってるんだよ。
—それって逆からいうと、日本が好景気、好景気って浮かれてたのは
輸出が伸びてたからで、国内向けの経済活動はそんなに伸びて
なかったってことだよね。
—とても気になるのは、世界の景気回復は当分見込めないから
輸出の回復も随分先になるって言説があるよね。
こう言っている人は景気回復したら輸出は元に戻るって
本気で考えてるのかな。
—どういうこと?
—輸出の伸びはアメリカの消費バブル、中でも住宅バブルに
支えられたわけだろ。住宅買ってそれに付随してクルマ買って
薄型テレビ買ってバンバン金使ったわけだ。
景気が回復したって異常な消費は金輪際帰ってこないんだから
今までみたいな量のクルマや電気製品が輸出できることは
もうあり得ないんだよ。
—なるほど。
—だからどこの政府もグリーンニューディールとか言って
今までとは違う需要を作り出そうと必死なんだよ。
—でも日本は何とかこの局面をしのごうってだけで
産業構造を変えなければって切迫感はまるで感じられないね。
—そうでなくても政治がこんな状況だし、これじゃ経済も
行き先の見えない東京漂流だよ。
注:グラフは毎日新聞より
2009年2月16日月曜日
エルサレム奇譚
—村上春樹さんが「エルサレム賞」っていうのを受賞したって
新聞に載ってたけど。
—正式には「社会における個人の自由のためのエルサレム賞」って
いうらしいよ。純粋にイスラエル国内の賞みたいだけど
過去の受賞者は錚々たる顔ぶれだね。
—受賞を辞退すべきだという声もあって迷ったが、「メッセージを
伝えるため」出席したと書かれてたわ。
—日本の報道ではガザ攻撃批判が「メッセージ」って印象だけど
本当かなって思ったんだよ。政治的言説と受け取られることを
慎重に避けてきた人だからね。
英語のスピーチっていうから現地の「エルサレムポスト」と
イギリスの「ガーディアン」で英語のコンテクストに
当たってみると、ガザ攻撃にも触れてはいるんだけど、むしろ
「卵」と「壁」の比喩で、卵=壊れやすく間違いを起こし壁の前では
無力な、しかしユニークでかけがえのない魂をもった個人に対し
壁=制度、システムは個人がおかしいと感じることも平気で
やらせようとする、自分はたとえ卵が間違っていようと卵の側に
立つ、壁がどんなに高く、暗く、冷たくても、我々は魂を寄せ集めて
壁と闘おう、システムに我々をコントロールさせてはならない、
我々が我々自身であるために、我々自身の体制を作ろう、っていう
メッセージなんだね。
—システムに抑圧されているすべての個人に対して、ともに闘おうって
いうメッセージだね。イスラエルでも、パレスチナでもない
個人の尊厳を大事にするもの同士連帯しようって呼びかけに
聞こえるね。
—それで思い出したけど、昨年村上さんはインタビューに答えて
こう言ってるんだよ。「物語は『精神的な囲い込み』に対抗する
ものでないといけない。いい物語は人の心を深く広くする。」
村上作品はヘブライ語にもアラビア語にも訳されているから
村上作品を読んだ人たちが心の中でどのように感じているか
聞いてみたいね。
2009年2月15日日曜日
投票しよう!(前回結果&2月前半スケッチ)
1月後半スケッチ投票しよう!の結果は以下の通りでした。
3票 1月19日 「東風ふかば」(上に掲載)
3票 1月26日 「お年玉くじ」
2票 1月20日 「見るべきか、見ざるべきか…」
2票 1月31日 「冬のラベンダー」
1票 1月27日 「48時間」
3票獲得スケッチは "Reader's Choice" に掲載します。
引き続き2月前半お気に入りスケッチに「投票しよう!」
よろしくお願いします。
追記:現在、太宰府天満宮の「飛梅」は五分咲きだそうです。
最近道を歩いていても、梅の香りにふと足がとまることが
多いですね。
2009年2月13日金曜日
2009年2月12日木曜日
菜の花忌
—司馬遼太郎さんが亡くなって丸13年だね。
今の世界を見たら、「それ見たことか」って言われるだろうな。
—陳舜臣氏が「司馬さんを送る会」で読まれた弔辞の中で
司馬さんに詩を手向けられててね、ぼくはそれがとても好きなんだ。
こういうんだよ。
春泥未晒菜花辺 (春泥未だ晒さず菜花のほとり)
学業同途五十年 (学業途を同じくす五十年)
一夢人琴今巳矣 (一夢人琴今はやみぬ)
傷心只見旧山川 (傷心ただ見る旧山川)
志を同じくして人生を切磋琢磨してきた友への、哀惜の情が
深々と伝わってくるじゃないか。
こんな友情を交わし合えた人生とは、なんと豊かな人生
だったろうって羨ましくなるね。
—菜の花っていうとどうしても蕪村のこの句が出てくるね。
<菜の花や月は東に日は西に>
もうひとつ、対みたいにこの歌も思い出す。
<ひむがしの野に炎(かぎろい)の立つ見えて
かえり見すれば月かたぶきぬ>(柿本人麻呂)
蕪村の句は伸びやかな精神に溢れているし
人麻呂は凛とした空気の中の気韻を感じるね。
きっと司馬さんはこういう精神を持った人間が
好きだったんだと思うよ。
2009年2月11日水曜日
四千万歩の男
—Googleトップのロゴが修飾イメージに
なることがあるんだよ。
去年11月1日は「源氏千年紀」のイメージで
修飾されてたけど、今日はこんなイメージ
が出てきた。
—何のイメージかしら?
—何かなぁ〜と思ってマウスを当てると、伊能忠敬の誕生日だって。
—へぇ、そうなんだ。でもイメージロゴはどういう基準で作る
のかしらね。
—たまにしか出ないから、Google基準からすると偉大な人なんだね。
—日本中歩いて地図を完成させた人でしょ。
—改めて彼の事跡を尋ねてみると、50歳で隠居して一人江戸に出てきて
天文学の勉強を始るんだけど、ここからのすごさはホントにすごい。
20歳年下の師匠について天文学を猛勉強し、5年後地球の正確な大きさ
を知りたいという動機で日本全国の測量を開始、今でも日本の
海岸線をずっと伝って歩くのは大変だと思うけど、それを正確な
歩幅で何年にも渡って続けるんだよ。
—どこからそんなエネルギーが沸いてきたのかしらね。
—そうなんだよ。それも前半は自分の私財を投じてこの事業を
続けたんだからね、余程の使命感がないと出来ないよ。
測量を続けて約20年、日本全図完成の直前に亡くなるんだけど
50歳からでもこれだけのことが出来るんだと身を以て示してくれた
偉大な先達だよ。
2009年2月10日火曜日
展覧会のご案内
「蔡國華とパリを描く」帰国展
開催です。
昨年10月のスケッチツアーの
成果が披露されます。
* 2月12日(木)
〜2月17日(火)
<日曜休館>
11:00〜18:00
(最終日 〜16:00)
* ギャラリーびーた
東京都中央区京橋 2-8-5
京橋富士ビル B1
TEL 03-3561-5050
下の地図をご参照ください。
蔡國華さんとスケッチツアーの仲間が、それぞれの視点で描き取った
「パリ」が一堂に会します。
どんなパリに出会えるのか楽しみです。是非ご覧ください。
大きな地図で見る
また、2月14日(土)〜2月23日(月)金井画廊で風景画展が開催され
蔡さんのフランス風景も出品されます。
詳しくは金井画廊HPの「最新のお知らせ」をご覧ください。
ギャラリーびーたから至近の場所ですので、是非両方をお楽しみ
ください。
2009年2月9日月曜日
2009年2月8日日曜日
2009年2月6日金曜日
出来レース
—今騒いでる「かんぽの宿」って何かにおわないか?
—不透明だからこれだけ騒ぎになってんだろ。
—イヤ、オレが何かひっかかるのは鳩山総務相の騒ぎ方だよ。
確か年末に入札の結果が発表されて、あの人がいの一番に
おかしいって騒ぎ出したんだぜ。
—おかしいって感じたからストレートにそう言ってんだろ。
みんなもそう思うから共感されてるんじゃないか。
—「おかしい」ってのは安すぎる、相手がオリックス、出来レース
じゃないかって論理だろ。
でも日本郵政側に立って事を眺めて見ると、安すぎるとも言えない
と思うね。ひところ批判を浴びた雇用促進事業団の施設のほうが
よほど叩き売りしてるけど、政府はひたすら擁護してたじゃないか。
—今回は先頭に立って叩いて、国民の支持を得ようって思いが
あるんじゃないの。
—そこだよ。鳩山さんは身を挺して麻生さんを総理にしたいと
言ってた人だろ、今でも麻生さんとはツーカーだよ。
散々日本郵政を叩いて悪者にしたところで、郵政民営化見直し
の話を突然麻生さんが言い出すって、これこそ出来レース
なんじゃないのか。
2009年2月5日木曜日
ぬれぎぬ
—麻生総理が何言っても何とも思わなくなってきたけど
今日はさすがにおったまげたね。
—何言ったんだ?
—国会答弁で郵政4分社化は見直すべき時だって言ったんだけど、
まあそれは置いておこう、その後で、私はもともと民営化に
反対だった、だから当時総務相だったが民営化担当をはずされた、
民営化を推進したって「ぬれぎぬ」を着せてほしくない、って
言うんだよ。「ぬれぎぬ」には心底驚いたね。
何か言葉の意味を思い違いしてるんじゃないかと思って
辞書を調べるとやっぱり「無実の罪」って書いてある。
—つまり麻生さんは郵政民営化は罪作りだったって言うんだよな。
自分はそれには関わってないし反対だったって。
—そうなんだよ。でも反対を貫いて自民党を出た人もいるんだし
郵政民営化だけが争点の選挙で自民党は圧倒的多数を獲ったん
だから、今そんなことを言うのはひきょうじゃないか。
—麻生さんの言葉尻をうんぬんするのはもううんざりだけど
言葉尻に本質が隠れているから深刻だよ。
2009年2月4日水曜日
春は来にけり
—立春って言うとよく出てくる歌があるじゃない。
<年のうちに春は来にけりひととせをこぞとや言はむ
今年とや言はむ>(在原元方)ってやつ。
—古今集巻頭の歌だね。
まだ新しい年になってないのに来た春は去年といえばいいのか
今年といえばいいのか、って理屈っぽいだけでなにがいいのか
わからないな。
—そうかもしれないけど、でも面白いと思わない?
新年というのは太陰暦の新年だよ。でも立春は夏至・冬至を
基準にした太陽暦なんだから。
平安時代の人は太陰暦と太陽暦、両方で季節を計って
そのズレを楽しんでたってことだからね。
—なるほど、そう言われると新鮮だな。
でもこの暦はもともと中国から入ってきたんだよね。
どうして太陰暦と太陽暦を併用するようになったんだろ?
—太陰暦だけだと農作業に都合が悪いからよ。
暦と季節が段々ずれてくるからね。
きっと太陰暦と太陽暦の組み合わせで、今年はこうだから
こうだって予想技術も発達しただろうし、季節感もすごく
磨かれたんだろうね。
—1000年昔の人のほうが、季節感という点じゃ余程高度な
感覚を持ってたってことだね。
2009年2月3日火曜日
節分
2009年2月2日月曜日
球春到来
—プロ野球が一斉にキャンプインしたね。
いよいよ球春到来だ!
—今日「球春到来」でブログ検索すると、すごい数が
ヒットするからね。「待ってました!」っていう人が
多いんだよ。そのうち1/3くらいが虎党っていうのが
笑えるけどね。
—ところで「球春」を和英辞典で引いても、これに対応する
英語はどの辞書にも載ってないんだよ。
英語には「球春」っていう概念がないんだな。
—どうしてだろ?
—大リーグでは日本みたいに、チーム全体が一斉にキャンプイン
するってことないからね。
まだこの時期だと自分専属のトレーナーについて自分で
体作りしたり、トレーニングしたりして、2月の後半くらいに
パラパラとチームのキャンプに入っていくって感じだろ。
—そんなんで間に合うのか?
—もうその時にはチームプレーのチェックとか、実戦さながらの
練習ですぐオープン戦だからね。
体作りは自己責任でやれ、ってことなんだよ。
その時点で使い物にならないと即クビだからね。
—優雅そうに見えるけど、実際は厳しいんだな。
すべて自分の責任、いかにも American way じゃないか。
日本との違いがはっきり出ていて面白いね。
2009年2月1日日曜日
投票しよう!(前回結果&1月後半スケッチ)
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