2009年1月5日月曜日

ディジタル・ライフ


—お正月に晴れ着着る人、あまり見かけなくなったね。
—感じだけど、デパートとかスーパーとか、正月営業する店が
 どんどん増え出した頃から、お正月も段々普通の休みに
 なって来たんじゃないかしら。
—ハレの日、ケの日って言って、ケが日常生活なのに対して
 お正月は日常とは違う特別なハレの日なんだけどね。
—お正月も普通の日だと感じる人が増えてきたんじゃないの。
—その人個人が「ハレ」と感じるから、お正月が「ハレ」の日だって
 ことじゃないと思うな。
—じゃお正月が「ハレ」の日って、どういうことなの?
—お正月はその家にやってくる神様にとっての「ハレ」の日なんだよ。
 その家のご先祖様に繋がっている神様が「ハレ」てお正月に
 訪問されてくる。だから大掃除もするし、きれいな服を着て
 特別なお料理を作って、おもてなしするわけだ。
—ちょっと非科学的な話じゃない。
—でも、そうすることで、自分が今生きているのは
 自分だけの力じゃなくて、自分に繋がっている過去の多くの
 人たちの力の賜物だって感謝できるんじゃないか。
—それは正しい気がする。
—過去から未来に繋がる線上に自分はいるって感覚が持てないから、
 今生きている人たちと横に繋がっているって感覚も希薄になって
 きたんじゃないかな。
 自分が何かと繋がっている実感を持てないのは寂しいことだよ。

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