2009年1月7日水曜日

若菜つむ


—今日は七草粥の日だったけど食べた?
—寒い朝ふうふう言いながら、白いお餅と七草のお粥を
 いただいていると、決まって思い浮かぶ歌があってね。
 <君がため春の野にいでて若菜つむわが衣手に雪はふりつつ>
 ってやつ。

—ずいぶん雅びだね。
 誰か天皇さんが詠まれたんだっけ?
—光孝天皇だよ。
 いくら想い人のためとはいえ、
 小雪ちらつく中、天皇さん自ら若菜を
 摘むか?って話もあるけど、想われている
 相手は幸せだね。
—摘んでいる本人のほうが幸せかもよ。
 衣手はかじかんでても心はほっかほかだよ。

0 件のコメント: