2009年12月14日月曜日

堂々巡り


ーおい、ボーナス出たか?
ーまだだよ。今年は遅いし半分に減らされちまうんだ。
ーきっとリストラされないだけマシだろ、って言い分なんだよ、
 経営は。
ー手を付けやすいボーナスをまず減らして、次は給料って
 算段なんだろ。
ーそもそもグローバル化、グローバル化ってカネとモノは
 世界中自由に動き回るけど、ヒトはそうはいかない。
 企業からすればグローバル競争に勝つために人件費の
 安いところに行くのは当たり前だ、国内で雇用を確保するには
 人件費下げるしかないじゃないかって理屈になってる。
ー企業はグローバルかもしれないけど、人の暮らしはグローバル
 じゃないよな。生活コストの違うところと同じ基準で
 給料考えられちゃたまらんじゃないか。
ー衣料品にしろ、食品や工業製品にしろ規格化された大量生産品
 は安い値段でグローバルマーケットで売りさばいていかないと
 儲けがでない。われわれがそういう製品に頼って生活するのは、
 結局グローバルなコスト競争に自らを放りこんでるってことに
 なっちまうんだよ。
ーじゃどうすればいいんだ?
ーグローバルに対抗するにはローカルしかないんじゃないのかな。
 極力地元で作られた高い品質の製品で生活を成り立たせて
 いくんだ。
ーバカ言うなよ。まず収入が増えないとそんな優雅なこと
 言ってられないよ。何とか安いもの買おうと必死なんだから。
ーでもそれで今まで通りグローバルな大量生産品買ってると
 ますます収入は減っていくぞ。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

製品が売れないために、生産量を減らし、派遣社員を減らす、職を失った人は消費をしない。生産コストを下げるために、海外調達を多くし、そこでも人を減らす。今日本の製造業で行われていることも同じ堂々巡りですね。鎖国はもはやできないし、もともとグローバル化、自由化ということはそういうことですね。貿易で食っていくと同時に、国内需要の柱である消費も両立できる政策や企業経営が望まれます。しかし、そんな政治家や経営者はいないかも。