2011年9月11日日曜日
この夏の行方
ー節電の夏も終わりだね。終わってみるとそんなに
大変だとか不自由したとか、そんな感覚ないのに
電力使用量が90%を超えることもほどんどなかったね。
ーこれで終わりだと思っちゃいけないよ。
本当に大事なのはこれからだから。
ーもちろん節電はずっとしていかなきゃいけないってことは
わかってるよ。
ーさっき不自由じゃなかったって言ったろ。今までは別に
使わなくてもいいエネルギーを、無自覚にじゃんじゃん
使ってたんだ。電車や建物の空調は28°にしてくれた方が
自分の体にもありがたいし、夜の街が暗くたって慣れれば
こういうもんだと思えるしね。
ー今まで省エネ、省エネって言ってたけど何の切迫感も
なかったからね。
ー日本ほど日常生活のあらゆる場面を自動化しちゃってる
社会はないんだから。街を歩けばどんなところも自動ドアに
なってて端から端まで手を使わずに歩けるし、トイレと
いうトイレが自動水栓で手をかざせば水が出る。
ーそれがサービスだと勘違いしてたね。
ー夜になればオフィスも街も家庭も煌々と明かりが点いて
いるのが進んだ文明社会だと思っていた。
夜の衛星写真を見ると、日本の太平洋沿岸が世界中で一番
明るく光り輝いていてちょっと嬉しい気分になったけど
今ではそのことが恥ずかしく思えるよ。
ーあまりに無邪気だったね。世界中で一番地震リスクの高い
太平洋岸に原発を並べて、その電気で一番明るく輝いて
悦に入ってるなんてね。
ーこれからは一人一人がこれは使っていいエネルギー?
使わなくていいエネルギー?って考えて行動しないと
いけないと思う。
それがぼくらの原罪に対する最初の償いだよ。
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