2009年10月18日日曜日

タクシーと指輪とレストラン


加藤和彦さんが亡くなりました。
秋の青空の向こうに何があるのか見たくて
飛んでいってしまったのかもしれません。
『あの素晴らしい愛をもう一度』、同世代が集まり歌を歌う
機会があると、必ず最後はこの歌の大合唱です。
「あの〜」のところを唸る者、がなる者、叫ぶ者
みんなそれぞれその一瞬、自分の青春に還っています。

ぼくは加藤さんの『あの頃、マリー・ローランサン』という
アルバムを愛聴していました。
その中にこんな歌詞があります。

 友だちから きいてきた
 流行りの そのレストラン
 満員で断わられ
 途方に暮れた僕に

 「歩きましょう」と からませた 指と指に
 あの頃は いつでも
 ふたりの愛が
 優しく 往ったり来たり 若い日の思い出…
 (詞:安井かずみ 曲:加藤和彦 
  『タクシーと指輪とレストラン』より)

これっぽっちの情報と、あり余る思いを抱えて生きていた
そんな時代にふさわしいアーティストでした。
今はきっと安井かずみさんと腕を組んで Heaven's Avenue を
闊歩されていることでしょう。
ご冥福をお祈りします。

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